有馬温泉街から少し坂道を上った場所にある瑞宝寺公園(ずいほうじこうえん)。四季折々の美しい自然が楽しめるこの公園は、有馬温泉を代表する紅葉の名所であるとともに、豊臣秀吉ゆかりの地としても知られています。
現在の公園は、明治初期の廃仏毀釈により廃寺となった黄檗宗・瑞宝寺の跡地を整備したもので、秀吉が愛した庭園「日暮らし(ひぐらし)の庭」の面影を今に伝えています。温泉街から徒歩で訪れることができるため、温泉と歴史、そして四季の自然を一度に楽しめる人気スポットです。
豊臣秀吉が愛した「日暮らしの庭」
有馬温泉をこよなく愛した豊臣秀吉は、湯治で訪れるたびに瑞宝寺の庭園へ足を運んだと伝えられています。
特に秋の紅葉は格別で、その美しさに魅了された秀吉は、一日中景色を眺めていても飽きることがなかったことから「日暮らしの庭」と呼ぶようになったと伝えられています。約430年前、天下人もこの場所で紅葉を眺めながら静かな時間を過ごしていたと思うと、歴史のロマンを感じずにはいられません。
有馬温泉随一の紅葉スポット
瑞宝寺公園は、有馬温泉を代表する紅葉の名所です。例年11月上旬から下旬にかけて、多くのモミジやカエデが園内を赤や黄色に染め上げます。
特に、園内を流れる小川に沿って続く紅葉は、まるで一枚の日本画のような美しさ。色鮮やかな木々と清らかな水の流れが織りなす風景は、多くの写真愛好家や観光客を魅了しています。秀吉が「一日中眺めても飽きない」と語ったと伝わる景色は、今も変わらず多くの人々の心を癒やしています。
紅葉シーズンには、園内に「もみじ茶屋」が期間限定でオープン。ぜんざいや黒蜜だんご、甘酒、抹茶などを味わいながら、紅葉狩りの休憩ができます。
「太閤休み石」と歴史を感じる見どころ
園内には、豊臣秀吉が腰を下ろして休憩したと伝えられる「太閤休み石」があります。秀吉が紅葉を眺めながらひと休みしたという伝承が残る、人気の見どころです。
そのほか、園内には歴史を感じさせる見どころが点在しています。
- 豊臣秀吉が愛用したと伝わる石の碁盤
- 百人一首の歌碑
- 伏見城から移築されたと伝わる旧瑞宝寺の山門
歴史好きには見逃せないスポットばかり。自然を楽しみながら、有馬温泉と戦国時代の歴史に触れることができます。
秋の風物詩「有馬大茶会」
毎年11月2日・3日には、秀吉を偲んで「有馬大茶会」が開催されます。昭和25年に、茶道の精神と有馬温泉の風致をあわせ、有馬温泉をこよなく愛した豊臣秀吉の遺徳を偲んで始められた催しです。
紅葉に囲まれた園内で開かれる野点(のだて)では、美しい景色を眺めながら本格的なお茶を楽しむことができます。茶の湯を愛した秀吉に思いを馳せながら味わう一服は、まさに有馬温泉ならではの贅沢な時間です。
※開催日程や内容は年によって異なる場合があります。事前にご確認ください。
四季折々の自然も魅力
瑞宝寺公園の魅力は紅葉だけではありません。春には桜や新緑が園内を彩り、爽やかな散策を楽しめます。夏は木陰が多く、涼やかな風が吹き抜ける癒やしの空間に。冬は静寂に包まれ、落ち着いた雰囲気の中で歴史ある景観をゆっくり味わうことができます。
一年を通して、それぞれ異なる表情を見せてくれるのも瑞宝寺公園の大きな魅力です。
編集部コメント
瑞宝寺公園は、有馬温泉を代表する景勝地であり、歴史と自然が美しく調和した特別な場所です。明治初期に廃寺となった瑞宝寺の跡地に広がる園内では、秀吉が愛した「日暮らしの庭」の面影を感じながら、四季折々の景色を楽しむことができます。
秋には燃えるような紅葉、11月には風情ある有馬大茶会、そして歴史を物語る太閤休み石や石の碁盤、旧瑞宝寺山門など見どころも豊富です。
有馬温泉を訪れた際は、ぜひ温泉だけでなく瑞宝寺公園にも足を運び、天下人・豊臣秀吉が魅了された風景を体感してみてください。有馬温泉は坂道が多いため、歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
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